かき傷・かき破りの予防
アトピー性皮膚炎の特徴的な症状の一つに皮膚の強いかゆみがあります。
かゆみのままに皮膚をかいていると、確実に皮膚の症状が悪くなりさらにかゆみが増してくるという悪循環になってしまいます。
ただ、「かゆみ」を我慢することは大人でも難しいことですよね。
ただ「我慢する」だけではなく①日々の生活の中でかきたくならないように、②かいても傷をつけにくくするようにできる工夫を今回はお伝えさせていただこうと思います。
1. 環境の工夫
①爪はこまめに切って、いつも清潔にする(傷をつけにくくし、傷に菌をはいりにくくします)
②シーツやタオル、ママやパパ、お子さまと接することの多い方のお洋服などは表面のなめらかなものを選んでください(お子さまのお肌に直接接するものの刺激を少なくします)
③寝る時は手足やお腹がめくりにくいものを着用する(寝ている間にお肌を直接かきにくくします)
④寝る時は低めの室温で、かけ布団は最小限にする(体温が上がるとかゆくなります)
⑤寝苦しい時は、氷枕などを使用する(冷やすことでスッと気持ち良くなりかゆみがおきにくくなります)
2. かいている時の状況を知る
*お子さまのかく理由を見つけることで対策がたてやすくなります
【かきやすい時&対策】
①入浴中・・・裸になるお風呂はどうしてもかきたくなってしまいます。衣服を脱がせるときにお子さまの両手をつないであげる、おもちゃをもたせるなどしてかけなくすることで対策がうてます。
②就寝・・・寝る前は体温が上がりやすくなるので、かゆみがおきやすくなります。衣類の袖口やズボンをテープで閉じてしまったり、かき破り予防の手袋をつけてあげると安心です。
③泣いている時・・・不安な気持ちや、甘えたい表現がかく行動になることがあります。ママが抱っこしてあげるなどして安心させてあげると落ち着きます。
④手持ちぶさたの時・・・お手てがひまだと無意識にかいてしまいがちになります。手を使う遊びをすることで楽しく夢中になりかくことを忘れてしまいます。
⑤怒られている時・・・不安な気持ちになったり、イライラするとかく行動になることがあります。メリハリをつけダメなことを伝えたらサッと気持ちを切り替えられる伝え方がよいです。
かいても傷がつきにくい工夫をする
どれだけ工夫や対策をしても、かゆい時もありますよね
かくことがストレス発散になることもあります。
そんな時は「かく」を我慢させるのではなく
「かいても傷をつけにくくする」工夫も取り入れてみてください
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かいて皮膚の状態を悪くしないことも大事ですが、お子さまも、お子さまの周りのかたものびのびと楽しく日々を暮せることが一番大事です。
がんばりすぎないでできる、それぞれのお子さま、ご家庭にあった方法を選んでいただければと思います